COVID-19に対するSHIMADZUの取り組みCOVID-19に対するSHIMADZUの取り組み

事態の終息に向けて闘う人々を支援します。

新型コロナウイルスの感染拡大は、地域社会や経済活動に前例のない被害をもたらし、人々の健康や生活に深刻な影響を与えました。

今、科学の力はかつてないほど重要になっています。島津製作所は、1875年の創業以来、「科学技術で社会に貢献する」ことに努めてきました。

現在、医療現場では、多くの医療従事者や研究者が検査や治療に尽力し、ワクチン、治療薬の開発を急いでいます。そうした最前線に立つ方々の支援や事態の終息に貢献するため、私たちは全力を注ぎます。

このサイトでは、新型コロナウイルスの検出や肺炎の診断に貢献する当社の製品、治療薬の開発を支援するソリューションなどを紹介しています。

島津製作所は、科学技術の力を信じて、新型コロナウイルスと闘う皆様を支援します。

ウイルス検査
新型コロナウイルス検出試薬キット

当社は、検査の省力化や検出時間の短縮、検査コストの低減を目的に、「新型コロナウイルス検出試薬キット」を開発し、4月20日に発売しました。

このキットは、当社独自の遺伝子増幅技術「Ampdirect®技術」をベースに、国立感染症研究所のマニュアルに沿って開発しました。

本キットの使用によって、PCR検査におけるRNAの抽出?精製工程を省くことができます。検査に要する人手の削減や人為的ミスの防止に繋がり、2時間以上かかっていたPCR検査の全工程を約1時間に短縮できます。

新型コロナウイルス検出試薬キット

詳しい製品説明はこちら

注意:本キットは研究用試薬です。医薬品医療機器法に基づく体外診断用医薬品としての承認?認証等を受けておりません。ただし、「臨床検体を用いた評価結果が取得された2019-nCoV遺伝子検査法について」(厚生労働省健康局結核感染症課 国立感染症研究所 2020年4月9日版)に記載され、保険適用の対象となっております。

現場からのメッセージ

分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部 バイオ?臨床BU 遺伝子解析G 四方 正光

分析計測事業部 バイオ?臨床ビジネスユニット 遺伝子解析グループ
四方 正光

※このインタビューは2020年6月前半に行われたものです

PCR検査に貢献するために

これまで私たちは感染症のPCR検査に用いられる試薬を開発してきました。COVID-19の広がりでPCR検査への需要が高まったものの、従来の検査法では煩雑な手作業が多く、検査現場が疲弊していると聞いていました。当社はPCR検査の時間を短縮する独自技術を開発していましたので「少しでも社会の役に立ちたい」と思い、今年に入って新型コロナウイルス検出試薬キットの開発を始めました。

ノロウイルスなどの検出試薬キットを開発してきたので、「既存技術を応用すれば簡単に完成する」と考えました。しかし、実際の開発は難航しました。試薬の組成を工夫するなど、感度良くウイルスを検出するために改良を重ねました。

開発当初は人工的に作ったウイルスの遺伝子の一部で試薬の性能を試しますが、製品として世に送り出す前には患者さんから取った本物の検体(鼻咽頭拭い液など)で評価しなければなりません。検体は容易に入手できないのですが、札幌医科大学様のご厚意で、多くの評価実験を行い、試薬の完成度を検証することができました。

完成した試薬キット(*)は、従来のPCRに必須だったRNA精製工程を省けるため、2時間以上かかっていた検査を約1時間に短縮できます。鼻や喉の奥から採取する検体だけでなく、唾液中に存在するウイルスも検出可能です。RNA精製を手操作で行われていた方で、製品をお使いいただいたお客様からは「作業負担が減った」「従来法と比べて感度も同等以上で、十分性能を発揮している」といったお声をいただいています。4月に月10万検体分で生産を始めましたが、6月現在は30万検体分まで増産しています。

(*)本キットは研究用試薬です。医薬品医療機器法に基づく体外診断用医薬品としての承認?認証等を受けておりません。(2020年6月現在)

肺炎診断
回診用X線撮影装置

X線検査室への移動が制限される感染症患者の肺炎診断にご利用いただくため、デジタル式回診用X線撮影装置の増産に取り組んでいます。

本製品は、ベッドサイドやICU(集中治療室)で利用可能な移動型のX線撮影装置です。

COVID-19のような感染症が発生した場合、院内共用の検査室に設置された画像診断装置の使用や消毒は難しく、感染症患者専用の回診用装置が必要とされています。

当社は、グループをあげて装置の生産に取り組み、ひっ迫する医療現場への提供を進めています。

本装置は、患者の診断や容体の把握、人工呼吸器の必要性を判断する際などに有用であると考えられています。

感染症対策で納入した回診用X線撮影装置と当社のフィールドエンジニア

詳しい製品情報はこちら
(医療従事者様向け)

現場からのメッセージ

島根島津 製造部 第二生産課 安達 幹夫

島根島津 製造部 第二生産課
安達 幹夫

一日でも早く、必要な装置をお届けするために

医用機器の製造を担う島根島津(島根県出雲市)では、回診用X線撮影装置を増産しています。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の中、COVID-19の患者さんの肺炎診断のため、世界中の医療機関からこの装置が求められています。感染症の場合、患者さんがX線検査室に行くこと自体が院内感染リスクになります。そこで、隔離病棟や集中治療室(ICU)へ装置を移動させ、患者さんのベッドサイドでX線撮影できる装置が必要とされています。

この需要の急増に対応するため、島根島津では2020年2月初旬に増産計画を立て、3月から増産体制を取っています。工場内のスペースを融通したり、他の製品ラインから作業者を移して増員し、通常の2倍以上の生産を続けています。6月からは県外への人の移動制限が緩和され、島根島津京都事業所からの出張応援も可能になり、さらにラインが増強されました。

振り返ると3月下旬には、重要部品を製造する海外生産拠点が、感染拡大防止を目的に現地政府の指示で閉鎖されるなど、各種部品の供給が滞りそうになりました。島津製作所の京都?三条工場や協力企業のサポートによってそれは解決され、現在は順調に生産活動を進めています。

この装置を必要とする世界中の医療機関に、少しでも早く届けるために、私たちも感染防止対策を続けながら、取り組んでいきたいと思っています。

現場からのメッセージ

Service Engineer, Shimadzu Medical Systems (Oceania) Pty. Ltd, NSW, Australia Yogesh Kaleliya

Service Engineer,
Shimadzu Medical Systems (Oceania) Pty. Ltd,
NSW, Australia
Yogesh Kaleliya

※このインタビューは2020年6月中旬に行われたものです

現場サービスで医療機関を支えるために

オーストラリアのサービスチームに所属している私の役割は、島津製作所の高い水準に従って装置を稼働させ、医療機関に質の高いケアを提供することです。COVID-19によって装置は平常時より頻繁に使用されているため、メンテナンスやサポートはますます重要になりました。

今後は一体どうなっていくのか。これが新しい正常になるのか?いつワクチンが見つかるのか?国内外に旅行できるのはいつになるのか?私だけでなく皆さまの心の中にも同様の疑問が次々とわいているでしょう。今、私たちは一つになって自分たちの健康を管理し、家族や友人、同僚と連絡を取り合う必要があるときだと思います。

私が組み立てたシステムがCOVID-19に最前線で対応するクリニックで使用されているのを見ると感激します。最近この回診用X線撮影装置を納入した際、臨床医の方に「島津のシステムに非常に期待している」というお言葉をいただきました。私たちの製品が医療機関で患者の治療を支援していることを誇りに思います。また、私はこの大変な時期に、ワークライフバランスの維持に協力的なマネージャーが率いる意欲的なチームの一員であることを幸運に思っています。

危険な状況にも関わらず私たちを救ってくれている医療従事者の方々は、真のヒーローです。そうした方々の努力により、今後、多くの地域で感染者数が減少することになれば、COVID-19は今ほど話題にならなくなるかもしれません。それでもなお、最前線に立った医療従事者の皆様の無私の献身や努力を私たちは決して忘れるべきではないと思います。

現場からのメッセージ

Application Specialist, Shimadzu Medical Systems USA Wayne Stecke

Application Specialist,
Shimadzu Medical Systems USA
Wayne Stecker

※このインタビューは2020年7月前半に行われたものです

最高の装置パフォーマンスを提供するために

島津は、COVID-19を含む肺炎の診断に不可欠なツールとなった回診用X線装置のパイオニアです。島津の製品やX線室を病院やクリニックに設置するときに、装置が最高のパフォーマンスで動作し、すべての関係スタッフが使用方法を理解できるようにすることが私の責任です。

COVID-19が蔓延し、我々アプリケーションのスペシャリストにとっても、全米を移動することは非常に困難になりました。航空会社は全て、フライト数、飛行機の収容人数を減らしており、一部の州では、州間の移動時に14日間の検疫を実施しています。こういったやむを得ない状況に対処するために、Shimadzu Medical Systems USA (以下、SMS)は、お客様のトレーニング及びセットアップのニーズを満たせるよう、WEB会議システム等のオンラインプラットフォームを用いて新しくリモートサポートを実装しようと努力してきました。

政府、企業、個人にとって、人命の保護と経済の保護のバランスをとることは途方もない難題です。しかし、私たち自身と愛する人々が一緒に生き続けることができるようにするために、とても重要なことだと思っています。

SMSの従業員として、私はCOVID-19の診断における私たちの役割を非常に誇りに思っています。米国の島津ファミリーは、回診用X線装置の爆発的な需要に応えるために力を結集しています。

島津には、「科学技術で社会に貢献する」という明確な哲学があります。将来、新たな地球規模の健康危機が発生しても、私たちはその使命を継続し、遂行しなければなりません。

医薬品分析?研究
新型コロナウイルス感染症治療薬候補の研究?開発支援

当社の仏グループ会社であるAlsachim SASは、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補である6種の既存薬向けに安定同位体試薬を開発しました。

安定同位体試薬は、医薬品候補化合物の効果や副作用、血中の薬物濃度の関係を調べる際などに用いられます。

新型コロナウイルス感染症治療薬の開発は人類にとって急務です。世界の製薬企業は、開発済みの薬の転用によって開発期間の短縮を目指しています。

本安定同位体試薬や液体クロマトグラフ質量分析計をはじめとする当社の分析装置によって、治療薬の開発に尽力する製薬企業や研究機関を支援しています。

ALSACHIM a Shimadzu Group Company
レムデシビル対応の安定同位体試薬
CLAM-2030
LC-MSシステム

注意:記載のAlsachim社製品は試薬製品であり、試験?研究目的での使用に限られ、体外診断、医薬品、食品、化粧品などの目的、および人体への使用はできません。

Alsachim社製の安定同位体試薬が対応する新型コロナウイルス感染症の治療薬候補
一般名称 用途
レムデシビル エボラ出血熱の治療薬
ファビピラビル 新型インフルエンザ薬
ナファモスタット
(製品名:注射用フサン®
急性膵炎治療剤
ロピナビル、リトナビル
(製品名:カレトラ®
HIV治療薬
ヒドロキシクロロキン
(製品名:プラニケル®
抗マラリア剤、全身性?皮膚エリテマトーデス治療薬
クロロキン 抗マラリア剤

※このたび発売する製品はLC-MS(液体クロマトグラフ質量分析計)向け試薬であり、治療薬?体外診断薬ではございません。

詳しい製品情報はこちら
(株式会社島津ジーエルシーのWebサイトへリンク)

現場からのメッセージ

Project Leader, Organic Chemistry Business Unit, Alsachim, France Claire Trécant (left), and Pierre-Olivier Schwartz

Project Leader, Organic Chemistry Business Unit,
Alsachim, France
Claire Trécant (left), and
Pierre-Olivier Schwartz

医薬品の開発に貢献するために

COVID-19の感染拡大が始まって以来、世界の研究機関がその治療法や新薬の研究開発に取り組んでいます。通常数年かかると言われる治療法の開発期間を早め新薬候補の有効性を実証しようとしている研究機関を支援するため、私たちのチームは、COVID-19の治療薬候補であるレムデシビルやヒドロキシクロロキン、ファビピラビルなどの分析に用いられる安定同位体試薬の開発製造を担当しました。

パンデミックが起こり、世界の治療薬研究の動向を注視していた私たちは、試薬の必要性を見越していました。臨床試験がすぐさま始まる中、研究機関への製品供給が急務となり、Alsachimの技術者を総動員しました。

時間との戦いとは別に、新たな課題に直面していました。感染防止のため、より少ない人数で作業し、メンバーの健康を厳格に管理する必要があったのです。(Alsachimが所在する)フランス?アルザス地域が感染拡大のレッドゾーン(危険区域)になり、外の状況に目を向け続ける困難さもありました。

こうした状況においても、Alsachimは島津グループの一員として「科学技術で社会に貢献する」という社是をイノベーションのテーマとして持ち続けました。私たちの仕事は、社是を体現したものだったと自負しています。

困難な時こそ、島津が世界の人々の健康や公衆衛生の課題に果敢に挑戦する企業であると証明することが必要です。 分析機器から消耗品、標準試薬までのトータルなソリューションで医薬品の血中濃度分析の開発に貢献するには、グループの技術の結集が不可欠です。

私たちの家族や友人、同僚と私たち自身の安全を守るために、危険な状況の中で医療現場に立つ方々にとても感謝しています。そうした方々の勇気と献身はかけがえのないものです。医療従事者の尽力に貢献するために私たちも努力を続けます。

現場からのメッセージ

Analytical Engineer, Reagent Kit Business Unit, Alsachim, France Fanny Dayot

Analytical Engineer, Reagent Kit Business Unit,
Alsachim, France
Fanny Dayot

アプリケーションでお客様をサポート

私の役割は、COVID-19治療薬の研究開発において、血漿中の分子を測定するためのアプリケーションを開発することでした。分析にはAlsachimの安定同位体試薬が使用されます。このアプリケーションでお客様をサポートし、COVID-19との闘いに貢献したいと思いました。

国やお客様ごとに異なるターゲット化合物への要望を網羅するのは時間的にも厳しく、対象にする化合物の検討に力を注ぎました。関連する臨床試験法や市場を調査し、多くの要望を満たす分子群をリスト化しましたが、適切な手法が不明確な新しい分子も存在しました。感染拡大の中、1つの分析方法を見出し、早急にまとめることに苦労しました。

このパンデミックは前例のない危機です。今後の予測がつかず、私たちはこれに対処しながら生きなければなりません。COVID-19治療薬研究開発のニーズに応えること。人の命にかかわる重大な社会課題の解決に尽力することは、プレッシャーであるとともに、私は大きな使命感に駆られました。

この未曽有の事態で実感したのは、私たちがお客様と共に最善を尽くすことで科学の発展と社会の持続に貢献できるということです。Alsachimと島津はCOVID-19治療薬の研究開発を支援していきたいと強く願っています。

最後になりますが、最善の方法で患者を救い、感染者に寄り添い闘ってきた医療関係者の方々に敬意を表します。彼らは大きな勇気と献身を示してくれました。そして、“これまでのような”日常や社会のために働き続けるすべての方々に感謝します。

品質?安全性評価
私たちの衛生を支える製品の品質管理をサポート

消毒用エタノールの試験に当社の装置が使用されています。消毒用エタノールの安全管理や品質の担保に重要な役割を担っています。

世界保健機関 (WHO)は、新型コロナウイルスの拡散を防ぐための基本的な手段の一つとして、石鹸と水での手洗いやアルコール消毒剤を用いた良好な手指衛生の実践を推奨しています。

薬局方 エタノール(消毒用エタノール)の試験

感染リスク低減
感染症 無人問診システム

当社のグループ会社である島津エス?ディー株式会社は、医療機関での感染リスクを低減するため、新型コロナウイルス感染症の疑いがある患者に無人で問診が行えるシステムを開発しました。

医療機関の入口や受付に設置することで、医療スタッフが問診のために患者と接触する機会を抑えるとともに、感染症の疑いのある患者を他の患者と振り分けることができ、院内での感染症拡大防止に寄与します。また感染症以外の目的で受診を必要とする患者の不安低減にもつながります。

病院機能を正常に保つうえで、院内での感染症の拡大防止は、非常に重要な課題となっています。本製品は人と人との接触を抑えることで、院内での感染リスクを低減します。

詳しい製品情報はこちら
(医療従事者様向け)

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